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北海道で働く女性獣医師の動物病院経営ブログ

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今日の帝王切開

あの可哀相なイタグレの飼い主だったブリーダーさんが、今度はお腹の大きなダックスフントを連れて来ました。緑色の帯下(たいげ)で汚れています。
緑の帯下ってことは、胎盤剥離(たいばんはくり)の証拠。

「夕べ1匹出て、そのあと陣痛が止まっちゃったみたいなんだ。」
「え~、またかい~!」
思わず本音が。
 内診したら胎児の鼻先が触りますが、産道には入って来てません。
生死も不明。
レントゲンを撮り確認したところ、大きな胎児が産道の出口を塞ぎ出産できないようでした。
胎児は全部で5頭いて、エコーで見ると全員心拍がありました。
「赤ちゃんみんな生きているし、このままじゃ産めないから急いで切りましょう。」
「分かりました、お願いします。」
 
ちょうど外来が途切れた時間帯だったので、すぐに手術にかかりました。
 最初に出たのが胎盤剥離で全身緑色になった胎児、次が産道の出口を塞いでいた胎児、どちらも血の気はなく生きている感じはありませんでした。
切り始めて5分で次々と全部の赤ちゃんが出て来て、看護士さんたちが手際良く処置をしてくれていますが、仮死状態で、だれも初声を上げません。
内心ドキドキです。
「そうだ、おじさんにも手伝ってもらおう。」
私が手術をしている傍らで、看護士さんとブリーダーのおじさんの総勢4人で赤ちゃん蘇生大作戦をしました。
そうすると、次々にピーピーと泣き声が聞こえてきて、一安心。
1匹泣きはじめるたびに歓声が上がります。
手術が終わる頃には全員の大合唱でした。

1時間の帝王切開を終わると外来が数件待っていて、それが終わると今度は予定の避妊手術2件。
お昼つぶれました。
ぐったり。
でも、赤ちゃん全部助かって良かったです。
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