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北海道で働く女性獣医師の動物病院経営ブログ

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避妊手術と命

今日は私としては珍しく辛口なお話です。
以前、新聞やテレビのワイドショウなどで一時話題になったのですが、

ある有名な女性作家が 「猫に避妊手術をするのは可哀相で動物虐待に当たるから、生まれた子猫を崖から投げ落として死なせる」ことの是非が取りざたされていました。

おおかたは「子猫を投げ落として殺すなんて可哀想」
という意見だったかと思いますが、
あるテレビのコメンテイターは
「作家の言い分にも一理ある」みたいな事を言ってました。
何故だかその時は分かりませんでしたが、私にとってはとても違和感のある感情が沸き起こりました。
「避妊手術が動物虐待?」
「一理ある?」
そんな感情をずっと抱きながら来たのですが、
その違和感の理由がようやく最近わかりました(遅い!)。
要するに「動物は自然にまかせたいけど、産ませたくはない。」ってことなのですね。
なんと矛盾に満ちた言動でしょうか。

動物は自然に飼うのがいいと言う意見が昔から有ります。
でも、犬や猫は、他の牛やブタや羊などの家畜と同様、長い人間の歴史の中で愛玩動物または使役動物として飼いならされて来て、今さら自然に帰るなどと言うのは無理な話です。
そう、人間が絶滅しない限り絶対に無理です。

生まれて間もない、小さなぬくぬくした暖かい命を、本当に動物好きな人が崖から投げ落とすなんてできるんでしょうか。
その動物好きで命を大切に思っている有名作家さんはできたらしいけど、そんなのは偽者の動物好きですよっ。
断言しますが、意味もなく生き物を殺す事に理はありません!!

 人間がその愛情と責任において犬や猫と一緒に生活して行くのであれば、毎日の食事管理をしてあげるのと同じレベルで、繁殖に関してもきちんと管理をしてあげるべきだし、手術をしないで自然に生まれるにまかせると言うなら、生まれた命をも見捨てず全て面倒見るのが本当でしょう。
それができないなら、繁殖管理をするか、または動物を飼うなどという無責任なことをするべきではないのです。
避妊手術は絶対に動物虐待ではありません(またまた断言)!!
その動物に対して「愛情を全うするための手段」のひとつではないでしょうか。
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